◆「離れ」とは?
射法八節という射法で実際に矢を放つ瞬間です。
初心者が見てもウットリする瞬間ですね。
◆「離れ」って簡単?
「矢を放つ」だけなら簡単だろう、とならないのが、弓道の難しさと楽しさだと私は思います。
「矢を放つ」と素っ気なく纏めてしまいましたが、もうちょっと詳しく言いますと「上下左右に力が伸び合い、お腹に力を入れ、矢を放つ」タイミングです。
◆「離れ」のタイミング
言葉を聞くだけだとさっぱりタイミングが分からない、と言うのは多くの弓道初心者がぶつかる道だと言ってよいでしょう。射法八節では、会が完成された時に離れが生じる、と記されています。
この文言だけだと「つまり、どういうことだ?」となるでしょう。そして、「離れは自然の離れであり。離す、じゃなくて離される、でもない」と中々分かりづらい説明があります。つまりは故意に離すものではないし、どこの誰かさんに「離せ」と命令されるものでもない、という解釈です。色々元も子もない言い方をしてしまえば自然と行われる「離れ」が良いと言うことになります。
◆目指すのは自然な「離れ」
じゃあ、自然な「離れ」ってどう行えばよいのでしょうか?動きが近いもので例えるなら、一本のゴムを「スッ」と引っ張っていき、ゴムがちぎれる瞬間。その瞬間が自然なタイミングと言えるでしょう。コレが目指すべき「離れ」です。
◆実際には?
弓を引き、自身の体の中心から左右に引っ張りましょう。弓手と馬手、体の各々のパーツをしかと伸ばすイメージで行います。そして、身体中が伸び切り、「コレ以上伸ばせない!」という段階。
その瞬間が自然のタイミングである「離れ」となります。注意すべきは、あくまでも体全体を使って「離れ」を行うのであって、手先だけで離れを行うことは厳禁です。手首に痛みが残る原因にもなります。
自然な離れのタイミングと言うのは、的に中てることよりもずっとずっと難しいことです。ですが、あなたが自然なタイミングでの離れを体得出来た時、それは充実感に満ちたものになると確信しています。
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